現代版の新しい墓のスタイルがとても綺麗な為、注目を浴びています。
新たな「墓」ガラスボトルに遺骨、手元供養の需要増加。

見た目は細長いガラスボトルに赤や紫などのカラフルな色が入る、とてもお洒落なインテリア。
そのまま飾るのでも良いぐらいの今風の綺麗なボトルですが、実はこの中に遺骨を砕いて加工したガラス玉が入っているのです。
今の日本では少子高齢化が着々と進み、「家族」というものの在り方が変わり、それに伴ってお墓のスタイルも進化を遂げているのです。
最近は海洋散骨や樹木葬などの自然葬が増えてきているのですが、やはり遺骨そのものが遺族の手元に残らないことから寂しさを感じる人も多いそうです。
ハーバリウム(植物標本)に似た新たな墓を制作することに。

一般社団法人「日本葬送倫理協会」はハーバリウム(植物標本)に似た、美霊珠(みれいじゅ)プロジェクトというものを立ちあげたのです。
これは火葬した後に遺骨の一部を滅菌処理し、ガラス玉に入れて加工します。
そこにプリザーブドフラワーやドライフラワーなどを詰めて制作します。
花材は現段階では6色から選んで、故人の好きな色を家族に伺って制作するようです。
遺骨は火葬後に有害物質六価クロムというものが排出されるため、特殊な対策を施すそうです。
それにより手入れが必要なくなる上、更に安全に保管することが可能になるようです。
この新しいお墓のスタイルは今までの日本の墓のスタイルと違い、お洒落な上に手軽に作れる為、今後は需要が増していくと思われます。
1本3万9800円(税込み)で現時点では毎月40本から50本の制作依頼があるそうです。
遺骨というマイナスなイメージで今まで保管されていた物が、見た目もカラフルな花とともに容器も綺麗でインテリア感覚で保管出来る点が、お墓というものをプラスのイメージへと変換させたのです。
これについては、是非とも自分の火葬の際は採用して頂きたい物です。
遺骨という暗いイメージの入れ物が、ここまで明るくて残された遺族へポジティブなパワーを与えるのですから、本当に素晴らしい取り組みだと思います。
増える散骨、死後にお金を掛けたくない層も。

非正規雇用などが増える現代では、葬儀に高額なお金が掛かることを考えると、もはや散骨して少しでも葬儀にお金が掛からない状態で終えることを願う層も多いです。
それに亡くなった後に残された遺族も居なく、墓を管理する親族が誰1人いなかったり、遺骨を収める墓が無いというような世帯も少なからず増えてきています。
そう考えるとこのような新しい墓のスタイルが現代人に望まれるようになるのも、自然の流れだと思えてきます。
しかし条例で散骨を禁止する地域もある為、注意が必要でもあるのです。

福岡県では複数業者が博多湾などで散骨をしているが、金額もピンキリでそれらの業者がしっかりと信用に値するのかも、利用者が判断する必要があるそうです。
また個人が散骨を希望していたとしても、その遺族の方が散骨を嫌がるケースもあるので、生前から家族間での就活の在り方についてしっかりと話し合って決めて置く事が必要だと言われます。
結論:死後の遺骨のあり方を変えれば前向きになれる。

今回の新しいお墓のスタイルを採用するかしないかは、家族間の話し合いや故人の望む姿によって決める必要があります。
しかし今までのお墓のスタイルよりも、このような身近なインテリアのような存在で、死者が今を生きる者を支えてくれるような存在になれるのならば、もっとこのようなスタイルが当たり前になるよう浸透して欲しいものだと感じました。

亡くなった後も綺麗な物に変わり、日頃から目に見える状態で、家族が繋がっていけるのならば、これ程喜ばしいことは無いのではないでしょうか。
「死」というものがネガティブな物でなく、ポジティブな存在であれば、遺族も明るく前向きに生き続けることが出来るでしょう。
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