2020年になってからもう半年が経過し、6月を迎えましたが、6月1日から新たな法律が施行されることになりました。
それは「パワハラ防止法」です。
この法律が労働者にとって今後働きやすくなる法律なのかどうか、今後の企業と労働者の付き合い方や距離感が変わってくる法律となりそうです。


「パワハラ防止法」が6月1日から施行。企業への罰則とは?

私のブログで昨年にパワハラを課題にした記事を書きましたが、ついにその法律が現実的に施行されることになりました。
結局のところどこの会社でも所属することによって人間関係からの呪縛から避けることは出来ません。
その中でも上司や先輩からの指導なのか、パワハラなのか今までは線引きが中々分からない部分がありましたが、今回のこの法律で厚労省から指針が提示されたようです。
この法律は経営者サイドからするとあまり、メリットの無いような法律ですが、労働者側からするとこれから働きやすい職場へと変わるかもしれない希望が詰め込まれている気がします。
とは言え企業側は相談窓口などパワハラに対する対策窓口の設置などが義務付けされるだけであって、実質的な罰則などは受けることは無いのです。
ただ今までよりもパワハラに対する意識が変わりそうになる法律ではあるでしょう。
パワハラを含むいじめや嫌がらせの相談は年間で8万件以上もある。

パワハラ防止法自体は昨年2019年の5月に成立したものの、実際に施行されるのは2020年の6月1日からで、まさに今日から施行されることになりました。
この法律が施行される要因となったのが、やはりパワハラそのものが社会的にも問題視されるような世の中に変わってきたからと言うのがあります。
民事上の労働相談の内、8万件も超える相談内容がパワハラやいじめによる相談だと言うことが統計上でも分かっています。
前職の郵便局時代は陰湿な職場であった。

私自身、前職は郵便局で働いていたのですが、非常に陰湿なイジメやパワハラの多い職場だったのを覚えています。
私の後に入ってきた新人社員は、ある特定の社員による暴言罵倒に耐えられずに、数ヶ月で転職を余儀なくされていたのを覚えています。
私自身もその特定の社員から最初の頃は、暴言罵倒を散々されていましたが何とか気にしないようにして乗り越えていき、仕事が出来るようになった頃には逆に向こうから謝罪をさせるところまで耐えてきた経緯があります。
大概この手の暴言罵倒をするような社員は、基本的に社歴が長くてサボり癖があり、社歴の短い社員に対しては横暴な態度を取るような人間性であることが多いと思います。
他人に厳しく自分に甘く、上には巻かれるようなタイプの人間で、漫画にも出てくるような人間の悪い部分をわざわざ集結させてしまったようなパラサイト社員とでも言うのでしょうか。
本当にこの手のタイプの人間から目を付けられると、会社生活が非常に苦しいものとなります。
なんて言ったって1日の半分以上が会社にいることを考えると、もうそのパワハラに毎日毎日怯えながら生きていかなければならないからです。
そうなれば最終的には精神的に耐えられなくなり、自己都合で退職に追いやられる人が現実的に多くなります。
他社員も自分は面倒事には巻き込まれないようにする為、保身に走る傾向にあるので、今後の長い会社生活を考えると、なるべく関わらないようにするのがやはり得策なのです。
私自身もこのようなパワハラを受けて、何度も何度も会社を辞めようと思っていた時期があったことを考えると、このような法律の施行は今の時代には必要不可欠だと感じる部分があります。
パワハラから逃げてもまた同じ問題に直面するように人生は出来ている。

パワハラに屈して会社を転々とすることになれば、その人の人生は窮屈な方向へと進んでいくのは間違い無いです。
日本は転職歴が多い人ほど採用を躊躇(ちゅうちょ)するような社会構造となっている以上、パワハラによって転職を余儀なくされるのは非常に辛いものがあります。
ましてやそのパワハラから一時的に逃げたとしても、新しい会社でも似たような人間というものは必ずと言っていいほど存在するからです。
人生と言うものは死へを追いやられるぐらいなら、時には「逃げる」ということも選択肢として必要なのですが、一度逃げた問題というのはなぜかまた自分の目の前に立ちはだかるように出来ていたりするものです。
ですので、やはりパワハラというものへの対処法は学んでおいて損は無いと思うのです。
そう考えると、今回の法律によって義務付けで設置されたパワハラ相談窓口などは積極的に利用してもいいのでは無いでしょうか。
恐らくそれらを利用することで、会社の出世コースなどからは完全に外れることにはなりますが、社内での出世だけが人生は全てでは無いのですから、自分にとってプラスに働く存在であるならば使えるものは使い倒した方がいいのです。
結論:パワハラを耐えるか、出世を諦めるかの選択肢になりそう。

結局のところパワハラで上司や先輩を訴えることで、企業側にとって面倒な社員と認定されることはほぼ確定してしまうと思います。
相談窓口を利用することでほぼ確実に情報はリークして、色々なところで噂が立つようになりますし、それが理由で会社の出世コースから降ろされる可能性は非常に高まります。
出世コースに乗ることを目的とするならば、会社に忠実に従い、過大な要求や理不尽な命令に耐えることでやっと上の地位に就くことが出来るのです。
つまり、パワハラを耐えるということが会社での出世に繋がるわけですが、もはや今の時代はそんなもの耐えたところで果たしてそこまでの価値がそのポストにあるのかどうか疑問にすら思えます。
今勤めている会社だけが人生の全てでは無いのですから、執拗なイジメやパワハラに耐えられないのであれば、ガンガン相談窓口なども利用していいのでは無いかと思われます。
結局のところ企業には罰則は無いですが、問題が発覚すれば社名公開という社会的制裁はされるようになるので、今後の会社の存続に関わるようにもなってきます。
パワハラが横行する会社だと世間に知れ渡れば、ネット社会の発達した現代では新しく入ってこようとする社員も減ることに繋がるわけです。
少子高齢化に加えて、優秀な人材も会社に入れることが出来なくなってくれば、長い目で見ると企業としては機会損失は多大なものとなるでしょう。
そう考えると今回の法律は企業側からすると、何のメリットも無い法律なのかもしれませんね。
労働者にとっては賛否両論といったような状況になりそうです。
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