運送会社はブラック企業?見分け方はあるのか。偽りの残業時間、辞め方や退職について考察する。

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そもそも運送会社は全てブラック企業なのか?

入社前に見分ける方法はあるのか?

実際に業界最大手の運送会社に転職し、現在休職中の私が感じたことを、ここに備忘録として記しておこうと思います。

結論から言うと運送会社は「基本ブラック、配属先の部署次第でグレー」であると感じました。

私自身は、過去に厚生労働省のブラック企業リストに掲載された会社に転職しました。

マスメディアでも話題になり、「働き方改革」が導入された後に転職してきたので、労働環境はいい加減改善されているだろうと軽く見て転職したのが一番の誤算でした。

創業から100年を超える会社ですが、仕事内容は至ってアナログであることもあり、昔ながらのトラック運転手には気性の荒い人が多い印象を受けました。

もともとパワハラが問題視されている業界であることもあり、最近ではYouTubeで上司に蹴られる動画がUPされたのも記憶に新しいです。

私自身は直接的な暴力行為を受けることはありませんでしたが、配属先の上司によっては見えないところで殴られたり蹴られたりすることがあってもおかしくはないなと薄々感じていました。

私自身も一部古株社員による罵声を浴びながら仕事を続けてきましたが、前職で同じような仕事をしていたこともあり、ある程度仕事がこなせるようになると、まるで手の平を返したような態度で接してくるのです。

強い者には媚び、弱い者には傲慢な態度を取るような、典型的なブラック社員が数多く存在します

基本的に日本の法律は、手を出した側が不利になるので、最近は手を出さずにいかに圧力を掛けて部下をコントロール出来るかが主流になっています。

以前ブラックな郵便局にも勤めていた私ですが、その時よりかは従業員同士が目の前の仕事を協力する姿勢があったので転職直後はまだマシな方な会社だなと安堵(あんど)していました。

しかし社歴の長い社員ほどパワハラ時代を耐えて生きてきた経験があり、その時代を生きてきた世代からするとパワハラはもはや社内教育だと思っているようです。

ブラック上司
ブラック上司

俺ら世代はパワハラを受けるのは当たり前だった。

この程度のことはお前らも受けないと、俺ら世代は損しただけじゃないか。

当の本人はパワハラ行為の自覚が無いので、世間的にはアウトな違法残業なども、社内では「当たり前の文化」というもので今も根付いているのです。

異動時の申請で正式に自家車両での通勤をしていた私ですが、他の同僚は全員交通機関を利用していたこともあって、私は直属の上司に目の敵(かたき)にされていました。

正式に認められたことでも、皆と違うというだけで「上司からターゲットにされる」という非常に理不尽な扱いを受けました。

和を大事にする日本の文化は、どこも似たようなものかもしれません

運送会社はブラック企業?見分け方はあるのか。嘘の残業時間、辞め方や退職について考察する。

運送会社は常に人手不足の業界でもあり、仕事内容自体も激務で身体を酷使し過ぎた結果、再起不能になるリスクが非常に高い仕事です。

現にベテラン社員の中には首から下が麻痺していたり、脊髄を損傷して足を引き摺りながら仕事をしている者を現場で私は見てきました

朝の通勤途中に血を吐いて倒れたという武勇伝を聞かされたこともあります。。

そもそも人手不足ではあるのですが、人が増員されることによって社員個々人の歩合給が下がる仕組みになっているので、止むを得ず皆その状況で働き続けているのが現状です。

給与は名ばかりの「歩合給」というシステムにより、異動先の部署によってほぼ決まってしまう為、給料の良し悪しは配属先ガチャによって運で決定されます。

これ自体は転職サイトの情報で明るみにされていたことなので、仕方無いことでもありました。

それらデメリットを飲み込んだ上で、やっと日本の平均年収を超えられるぐらいの給料を貰えますが、定年まで続けられる持続的な働き方とはとても思えませんでした。

運送会社は基本ブラックかグレーである。その理由は?

運送会社は少しずつは労働環境が改善されているように表向きでは発表されていますが、現実的には人手不足の状態が続いているので、かなり無理な状態で回っているのがほとんどです

失業率高くてもドライバー不足のまま|物流ニュース|物流ウィークリー
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基本的に若い世代の人は直感でヤバいと感じ、直ぐに別業界へ転職していくのが大多数です。

世間で言われているように離職率も高く、残されたベテラン勢が何とか凌(しの)ぎを削って、現場を回しているのがほとんどなのでは無いでしょうか。

業界最大手の会社でも人手不足が続く状況なので、下請け業者になればもっと労働環境の酷いところは沢山あるようです。

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その上給料も比較的大手よりも少なくなるのがほとんどです。

トラックの事故に遭うリスクを抱えた上で、果たして報酬対価が割に合っているのかどうかは、もはや怪しい状態とも言えるでしょう。

そして1日の労働時間の上限が決まっているので、サービス残業は当たり前のように今も残っています。

むしろ規制により以前よりも厳しい労働環境になっている部署も多く存在します。

パワハラや実質的な昼休憩の取得が出来ないサービス残業が常態化しているので、それらがブラックの温床ともなっています。

ただし私の所属する会社は、配属先によっては年収500~600万の収入を得れるドライバーになれる可能性もあるので、それ目当てに転職してくる者は後を絶えない状態でもあります。

とは言え完全なる「ライスワーク」となるので、その後長く続ける者は少ないですが。

「ライスワーク」とは生活の為に止むを得ず行う仕事のことです。

「ライスワーク」と「ライフワーク」の2軸で働き方を考える
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この業界に好きで入ってくる人は少ないのが現状です。

「家族を養う為」が理由で転職をするのが殆どと言ってもいいでしょう。

実際に私自身も、収入を上げる為の「ライスワーク」として転職を決めましたが、現在は「うつ病」になり休職を余儀なくされました。

また後から異動してきた社員が「うつ病」で色々な部署を転々と飛ばされているという状況も目の当たりにしました。

「社員は宝」と表向きには声高に叫んでいますが、基本的にドライバー職は消耗品の駒(コマ)みたいな立ち位置であることを、働く前に認識する必要性があります

過去にブラック企業大賞を受賞した会社に、「働き方改革」された後に転職した私。

私の勤めている会社は、過去にブラック企業大賞を受賞した会社でしたが、さすがに年数が経過していたこともあり、マスメディアでも労働環境が良くなっていると謳(うた)っていたので、それを鵜呑みにして転職を決めました。

しかし一度ブラック企業に認定された会社は、そもそもの根っこがブラックなので「あの手この手を使って法律をすり抜ける」ということを前提に世間のブラック企業評価からの脱却を図ろうとしています。

労働環境を良くすることは、そもそもの当初の目的に沿わないわけです。

基本的に過去の社風が変わることはほとんど無いと言うのが、実際に勤めてみて分かった経験でした。

なぜかと言うとブラック労働を耐え抜いた社員が、現在の管理職に就いていると言うのが現状なので、基本的に理不尽を受け入れたものだけが昇進出来るのです。

虐待された子が、自分の子にも虐待をしてしまうと言うような理論と同じようなことになっているのです。

ですから結局のところ「歴史は繰り返される」ことになるのです。

ブラック企業は儲かるので、私達が生きている間に無くなることは無い。

ブラック企業は単純に儲かります

なぜなら正当な人件費を払わないからです。

人手不足でも社員を自発的に働かさせることが仕組み化出来れば、無駄な残業代を払わずに済むからです。

なのでブラック企業は「みなし残業」だったり、「基本給を敢えて低くして、歩合給を別途支給」などの仕組みを最初から設定したりするのです。

私の所属する会社にはみなし残業はありませんでしたが、休憩が取れない職場であることから、必然とサービス残業が多発していました

これは会社というものが営利を求める存在である以上、仕方の無い仕組みでもあるのですが、そもそもそのような状態でやっと利益を出せるような商売の時点で、本来なら既に破綻しているはずのビジネスモデルでもあるのです。

社員が人柱になることで、やっと利益を上げることが出来る企業が多いのが、現状の日本で多くあります。

これは事務所や設備、人件費の固定費などが膨大に掛かってくる業種によく陥るパターンとなっています。

仕方無いと言われればそれまでですが、そのような労働環境が日本には多いので「自殺者」も圧倒的数値を日本は叩き出しています。

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ちなみに私の職場も予算が無いことを理由に、設備のメンテナンスや点検を疎かにされていました

女子更衣室は、男子更衣室の中を通り抜けないと辿り着けないような部屋になっていたり、冷凍庫の霜取りもロクにされておらず、保冷剤がトラックに積む前から既に溶けてしまっていたり。

人手不足を理由に、腐った食品とお客さんに渡す生鮮食品が一緒の冷蔵庫にずっと入ったままになっているような酷い衛生状態でした。

日常から休憩が取れないこともあってか事故も多発するような職場で、事故がひとたび起こればドライバーの責任にされます。

そんな現状で働く中、気付いたら私自身の精神状態もおかしくなっていました。

どう考えても「安全配慮義務違反」なのですが、そんなことよりも利益を出すことが最重要事項なのでしょう。

儲かった後に環境を整える予定だったのでしょうか。

今になっても会社の本意は不明なままですし、普通に考えて営業停止になるレベルなのですが、なぜか今まで放置プレイされています。

また、入社する段階で「雇用契約書」を言われるまで社員に渡さない

会社が定めた「特別休暇」を利用しようとすると、他の社員はその制度の存在すら知らされていない

利用すると上司に目を付けられる

もはや会社の制度は表面上だけ存在して、もともと使えなかった制度のようなものです。

「働き方改革」は表面上だけ良く見せかけた言葉を並べているのが現状です

それでも、

求職者
求職者

運送業がやりたいんだ俺は!!

というのであれば、「休憩が取れない」、「罵声」や時には「暴力」、「パワハラ」、「事故時の減給」「精神病や事故による後遺症を抱えるリスク」などを覚悟した上で働く必要のある業界が運送業だと私は思います。

もはや自分が死ぬか、相手を殺すかの究極の選択を迫られてしまうことになるかもしれません。。

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ヤマト運輸元ドライバー自殺は「労災」 名古屋地裁判決 - 日本経済新聞
ヤマト運輸のドライバーだった男性社員(当時45)が2016年に自殺したのは長時間労働や仕事上のストレスが原因だとして、遺族が労災認定を求めた訴訟の判決が16日、名古屋地裁であった。井上泰人裁判長は「業務で発病した精神障害によって自殺に至った」と認め、国の労災不支給決定を取り消した。判決によると、男性は1999年に入社。...

労働組合や労働基準監督署は基本的に役に立たない。

労働組合や労働基準監督署は基本的には役に立たないと考えていいと思います。

私の前職の職場で勤務時間外の労働が当たり前のように横行していたので、転職前に労働基準監督署に駆け込んだ経験があるのですが、パソコンのログイン時間や実際の出退勤の履歴が残っていないと証拠にはならないようです。

そもそも現場はタイムカードを打刻しないで仕事をするのが当たり前になっているので、結果的にそれが証拠隠蔽作業となっていのです。

決定的な証拠を抑えない限りは、時間外無休労働をしていることにならないので、現状はどうすることも出来ないようです。

結局のところ労働基準法をいかにすり抜けて、社員に払う人件費を少なく働かせられるかで経営は成り立つみたいな節があります。

これこそが社会の歪みであり、経営者の目指すべき姿?の良い例なのでしょうか?

自殺者の多い日本の闇であることは間違い無いです。

現在勤めている労働組合のTOPの方とも話す機会がありましたが、組合としては過去から代々受け継がれる負債としてブラック労働を認知しているものの、中々変えることが出来ずに歯痒い思いをしているようです。

その結果、どうしようもないと見切りを付けた社員は、次々と退職しているのが現状なようです。

本当にヤバくなったら休職しよう。自分が壊れたら最期である理由。

結局のところ昼休憩が取れないのが常態化しているので、何とか自分で取れるようにするには「和を乱す」以外方法は何も無いのです。

他社員が休憩を取らないで働いているのが当たり前となっている以上、少しでも違った行動を取れば上司の目の敵(かたき)にされます。

自分自身を守ることを最優先するのであれば、一刻も早く転職をするのが良いのですが、それすらも間に合わない状況下に陥ることもあるでしょう。

私自身は今の会社に転職後に何事も無ければ、長期に渡って働いていくつもりでいました。

しかし、昔ながらのパワハラ上司のいる部署への異動とともに、気付いた頃には「うつ病」で自宅の天井のシミを眺めて数えるような生活を送っていました。

いつ回復するかは分かりませんが、現在も休職を続けています。

また、休職中に上司により隣人のポストに重要な書類を嫌がらせで投函されることもありました。

隣人宅に、上司が間違って投函したと謝りに行ったことを今でも覚えています。

結局のところ自分自身の心や身体が壊れてしまえば、再起することは愚か、二度と普通に働くことが出来ない人生を送ることになるかもしれないのです。

基本的にはそれらを会社側が責任を取ってくれることはありません

会社にとって社員は(消耗品)でしか無いのですから、使えなくなればまた新しい社員(消耗品)に交換するだけで済むのです。

結論:一度ブラック企業大賞を受賞した会社は変わらない。早めに転職もしくは独立を考えよう。

そもそもブラック企業は従業員を「人」だと思っていないので、見せかけだけの人情で「社員は宝」だと平気で嘘を言ってきます。

そんな連中をまともに相手をすれば普通の人間であれば、精神に異常をきたすのも当たり前のことなのです

出来る限りそのような職場からは脱出を考えて生きていくことが、自分自身の命を救うことにも繋がります。

最近では「退職代行」や「社会保険給付金サポート」なるサービスも世の中にはあるので、多少お金は掛かりますが、自分自身が限界を迎えているのであれば、それらを頼ってみても良いかもしれません。

社会保険給付金アシスト

もし精神の病を患ってしまったのであれば、私達が支払っている社会保険の中の一つ「健康保険」を利用しましょう。

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それで「傷病手当金」という制度が存在するので、それを利用してまずは心と身体の治療を最優先する必要があります。

心や身体を正常に戻せば、転職や独立などの別の道も取れるわけですし、自分の心の声に耳を傾ける必要があるのです。

最後に私の体験から言うと「運送業に転職するのはマジで止めた方が良いと思ってます。

病気になってからでは何もかも遅いのです。

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